やりたいことはなんですか?
3月16日(木曜日)

周りに就職・転職活動中の人がとても多い。
彼らとは口を開けば仕事の話。
こんなことがしたい、あんなことやってみたい。
夢があっていいなって思う。
夢を語る彼らはおれに元気をくれる。

その中でも最も身近にいる求職者と言えば妹だ。
しかしながら彼女は同時に最も夢から遠い求職者でもある。

「自分のやりたいことがなんだかわからない。」
うつむいてそう呟いた。
別に妹に限ることじゃあない。
それがわからない人なんて世間にゃごまんといるわけだ。
ちっとも珍しいことじゃあない。
むしろわからないでいることの方が普通何じゃあなかろうか。

それを責めようとは思わない。
そいつはとっても大きなテーマだと思うから。
ひょっとすると一生かけて追うくらい、
大きなものなのかもしれない。
かく言うおれだっていっつもいっつも考えてる。
自分は何がやりたいのかって。
そいつはいっつもいっつもころころ姿を変えるから。

どうしたら自分のやりたいことが見つかるの?
それはおれには答えられない。
まったくもってわからない。
何かに向かって真剣になったとき、
ふっとその答えの片鱗みたいなものが見える、
あるいは見えた気になってるだけなのかもしれないが。

そもそも答えなんてほんとにあるんだろうか?
…残念だけど、きっとそんなものは存在しないんだろうと思う。
少なくとも言葉にして本に書かれるような形では存在しないだろう。
自分が答えとして該当してそうなものを、
単純に「やりたいこと」として信じてる、
それがこの問いの解答のカタチなんじゃあないのかな?

「やりたいことを仕事にできる人なんてほんのひと握りだ」
それもそうなのかもしれない。
でもそれと仕事を楽しむこととはまた違う話だと思う。
結局のところ、仕事における本質的な幸せは、
「やりたいこと」をやることとは違うんじゃないかと思うんだ。
「やりたいこと」よりも「楽しめること」、
妹にはそうゆう仕事を見つけてもらいたいって思う。